乳幼児期(0〜5歳)および母子
特徴
- 乳児期は、著しい心身の発達をとげ、生活リズムの形成を始めます。保護者等との関わりにおいて、愛着形成・情緒の安定、人への信頼感等を育んでいきます。
- 幼児期は、興味・関心の対象を広げ、認識力や社会性が発達するとともに、食事や排泄、睡眠など基本的な生活習慣を獲得していきます。
- 妊娠・産褥・育児期は、心身ともに変化が著しく、喜びと不安が強く、体調や精神面で変調をきたしやすい時期です。
健康づくりのポイント
- こころの健康
- 出産後のお母さんは、わけもなくイライラしたり、気持ちが落ち込んだりすることがあります。産後のホルモンなど体の内部の変化や、慣れない育児の疲れなどが原因とされています。「産後うつ」は、産後のお母さんの10~15%に起こるとされています。出産後は、お母さんは赤ちゃんの世話に追われ、自分の心や体の異常については後回しにしがちです。また、お父さんや周囲の方も赤ちゃんが最優先で、お母さんの変化を見過ごしがちです。産後うつかもしれない、と思ったときは、迷わず医師や助産師、保健師に相談しましょう。また、妊娠中や出産時に異常があった場合は、出産後も引き続き治療や受診が必要な場合があります。経過が順調と思われるときでも、医師の診察を受けましょう。
- 栄養・食生活
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- 離乳食から薄味を心がけ、食材本来の味を伝えましょう。
- 十分に遊び、食事を規則正しくとることで、おなかがすくリズムをつくりましょう。
- いろいろな食材を使った献立を心がけ、好きなものを増やしましょう。
- 間食(おやつ)は、選択する食品や量、回数、食べる時間等に気をつけましょう。
- 身体活動・運動
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- 色々なからだの動きが経験できるよう様々な遊びを経験させましょう。
- 楽しく体を動かす時間を1日60分以上つくりましょう。
- 休養
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- よく遊ばせるなどし、十分な睡眠がとれるようにしましょう。
- 早寝、早起きの習慣をつけさせましょう。
- 飲酒
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- アルコールは胎盤を通過しやすく、胎児の発育に影響を及ぼすので、妊娠中の飲酒はやめましょう。
- 出産後も、授乳中は飲酒を控えましょう。
- 喫煙
- 妊娠中の喫煙は、切迫早産や前期破水、常位胎盤早期剥離を起こりやすくし、胎児の発育に悪影響を与えます。妊婦や赤ちゃんのそばでの喫煙は乳幼児突然死症候群(SIDS)と関係することが知られています。妊婦自身の禁煙はもちろんのこと、お父さんなどの周囲の人も妊婦や赤ちゃんのそばで喫煙してはいけません。
- 歯・口腔の健康
- 妊娠中は、つわりなどの体調の変化で丁寧な歯磨きが難しく、ホルモンのバランスや食生活も変化するため、歯周炎や虫歯が進行しやすい時期です。お口の中を清潔に保つため、日常の口腔ケアに加えて定期的な歯科受診により口の中の環境を整え、必要があれば安定的に歯科治療を行いましょう。
- 健康管理等
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- 適切な時期に各種健康診査や予防接種を受けさせましょう。
- SIDS(乳幼児突然死症候群)と不慮の事故(特に誤飲・窒息、やけど、転倒・転落、溺水)を予防しましょう。
離乳食から薄味で多くの種類の食べ物を経験させましょう
楽しく体を動かす時間を1日60分以上つくりましょう
親子で遊ぶなどスキンシップを大切にしましょう