高齢者の健康

はじめに

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山口県は、全国より約10年早く高齢化が進んでいます。

健康寿命を更に延伸するためには、健康度の高くなっている高齢者については就労や社会参加を促進する必要があり、一方で、虚弱化を予防又は先送りすることが必要で、個々の高齢者の特性に応じて生活の質の向上を図る必要があります。

 

介護予防について

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  1. 元気に歳を重ねるために
    • 高齢になると、心身にいろいろな変化が起こりますが、歳をとっても今まで以上に趣味や生活を楽しみたいと思っておられる方は多いはずです。
      市町の地域包括支援センター※では、保健師、ケアマネジャー(介護支援専門員)、社会福祉士が中心になって、様々な専門家や専門機関と連携しながら、地域で暮らす皆さんひとり一人の暮らしをサポートします。

      いつまでも元気に楽しく、住み慣れた地域で生きがいを感じながら暮らしていけるお手伝いをしています。
      ※市町によって独自に名称をつけている所もあります。

    • 地域包括ケアシステムの実現に向けて(山口県長寿社会課)
    • 介護予防・やまぐち元気アップ手帳(山口県長寿社会課)
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  3. これからの生活を楽しむために
    • 地域包括支援センターでは、「体力をつける」「口と歯の健康を守る」「健康的に食べる」ことなどを目的に、地域で行われている、個人々々の体力や状態に合わせた、介護予防教室や個別指導などを紹介しています。

      体を動かせば食欲がわきます。しっかり食べることができれば楽しみも増し、栄養が体にいきわたり体力もつきます。体と心の元気の源です。スタッフや参加者同士、いろいろな人との出会いが新しい発見となり、これからの生活の生きがいとなっていきます。

    体力をつける
     毎日自宅で簡単にできる体操や、楽しく続けることができる運動を専門家が教えます。
    口と歯の健康を守る
     歯科衛生士が、口腔内の健康をたもつ方法や、噛む力、飲み込む力を向上させる方法を教えます。
    健康的に食べる
     管理栄養士が、栄養の偏りや不足を予防するための食事や調理方法などについて教えます。

 

認知症について

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  1. 認知症の早期発見・早期治療
    • 認知症は、早期に気づいて、適切な治療やリハビリ等を受けることでその後の進行を遅らせたり、症状改善を図れることが分かってきています。ご家族が「何か気になる」と感じても、症状が軽かったり、日常生活にさほど支障がないと相談を先延ばしにしてしまいがちですが、早い段階で専門家に相談して助言を受けることが大切です。「もしかして」と感じたら、早めにかかりつけ医や市町の窓口等に相談してみましょう。

認知症に関する相談窓口はこちら(山口県長寿社会課)

運動器症候群について

  1. 運動器症候群(ロコモティブシンドローム、通称:ロコモ)とは
    • ロコモとは、加齢に伴い、骨、関節、筋肉などの運動器の機能低下によって、要介護や寝たきりになる可能性の高い状態を言います。

      現在、我が国のロコモは予備軍を含めると約4700万人と言われ、40歳以上の男女の5人に4人は、「ロコモ及びロコモ予備群」と推定されます。

  2. ロコモチェック
    • 自分のロコモ度は、「ロコモチェック」を使って、簡単に確かめることができます。
      ※この中の一つでも当てはまる場合はロコモの可能性があります。
      1.家のなかでつまづいたり滑ったりする。2.家のなかでつまづいたり滑ったりする。3.15分くらい続けて歩くことができない。4.横断歩道を青信号で渡りきれない。5.片足立ちで靴下がはけなくなった。6.2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である。7.家のやや重い仕事が困難である。

 

ロコトレ(ロコモーショントレーニング)

ロコモ予防の運動は、頑張りすぎず無理せず自分のペースで行いましょう。
痛みなどの症状がある人は医師に相談して行いましょう。

その1 片脚立ち
バランス能力をつける運動です。
左右1分間ずつ、1日3回行いましょう。
支えが必要な人は、十分注意して机に両手や片手をついて行います。

その2 スクワット
下肢筋力をつける運動です。
①肩幅より少し広めに足を広げて立ちます。
②椅子に腰をかけるイメージで、お尻を後ろに引くようにゆっくり下ろします。
※深呼吸をするペースで、5~6回繰り返し、これを1日3回行いましょう。
〈ポイント〉
・動作中は息を止めないようにします。
・膝は90度以上曲げないようにします。
・支えが必要な人は、十分注意して、机に手をついて行います。

その3 その他のロコトレ
片脚立ちとスクワット以外にも、ラジオ体操やストレッチ、ウオーキングなど、いろいろな運動を積極的に行いましょう。

出典:「運動器症候群予防実践指導者育成テキスト」(山口県医師会・山口県)

■関連リンク
・日本整形外科学会公式ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト

生涯現役社会づくり

シニアがいきいきと活躍できる“生涯現役社会”とは、シニアが生涯を通じて健やかで自立した生活を送り、豊富な知識や経験・技能を活かして、仕事やボランティア活動、生涯学習・スポーツなど、様々な分野でいきいきと活躍できる社会のことをいいます。