子宮頸がん
子宮頸がんとは?
子宮の入り口から1/3あたりまでを子宮頸部といい、子宮頸がんは、この部分にできる悪性腫瘍(悪性のできもの)です。
子宮頸がんには細胞の種類によって、「扁平上皮(へんぺいじょうひ)がん」と「腺がん」の2種類があり、90%以上が扁平上皮がんです。扁平上皮がんの多くは、前がん病変(正常細胞から変化し、がんになる前の状態:異形成)らら「上皮内がん」、「浸潤(しんじゅん:がんが周りに広がっていくこと)がん」へと進行していきます。
子宮頸がんの症状
早期がんでは、他のがんと同じように自覚症状はほとんどありませんが、進行すると次のような症状が現れるようになります。
- <主な症状>
- 月経以外の出欠(不正出血、性交時の出血)、おりものの変化、腰痛、腹痛など
子宮頸がんの原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの持続的な感染が原因となって発生するがんです。HPVの子宮頸部への感染はほとんどが性交渉によりますが、このウイルスに感染すること自体は決してめずらしいことではなく、誰でも感染する可能性があります。HPVに感染しても、ほとんどの場合は自然に排除されますが、ウイルスが排除されずに長期間感染が続く場合があり、ごく一部のケースで数年から数十年かけて、子宮頸がんを発症します。
子宮頸がん細胞が発生するメカニズム
若年層で増加する子宮頸がん
上皮内がん(粘膜表面にとどまるがん)を含めた子宮頸がんの発生率は、50歳以上の中高年層ではこの20年で順調に減っていますが、逆に20歳から29歳では急激に増加しています。これは、高齢になるほど多くなる他のがんと違って、性活動が活発な若い年代でHPVの感染機会が増えているためと考えられます。
子宮頸がん検診
子宮頸がん検診Q&A
Q.子宮頸がん検診の受信を避けた方がいいときはありますか?
A.正しい判定のためには、月経中と月経直後は避けてください。なるべく月経終了後3~7日の間に受診するのが良いでしょう。
Q.子宮頸がんの治療は子宮を切除しないといけないの?
A.子宮頸がんは治療しやすいがんで、早期に発見すれば、ほぼ100%治療でき、多くの場合、子宮を温存する治療が可能です。もちろん、手術後の妊娠も可能です。どのような治療方法をとるかは、担当医とよく相談してください。
関連情報
厚生労働省ホームページ