健康づくりのための運動としてマップを利用する場合の留意点

ウォーキングとして利用する場合
歩行によって運動の効果を期待する場合、普段より少し早足で歩く(少し大股でサッサと歩く)必要があります。 また、早歩きは体全体の衰えを防ぐことにもつながります。 以下の表を参考にして、歩くようにしてください(通常、少し、息がはずむ程度のスピードです)。
表1 性別、年齢別推奨歩行スピード〔単位:m/分〕
30代 40代 50代 60代
女 性 95~110 90~105 82~ 92 70~ 85
男 性 115~123※ 105~115 95~110 90~105
この表に示した歩行スピードで歩くと、30~60代の平均的な男女の最大能力のおおよそ50~60%に相当する強度の運動となり、このような強度に相当する運動が、健康づくりのために勧められる運動とされています。 なお、50%に相当する強度になっているかどうかを確認したい場合は、後述の目標心拍数(表2)を目安にして下さい。また、どのくらいの時間歩けばよいかは、表2の1週間の合計運動時間を参考にして下さい。 ※30代の男性の場合、非常に速いスピードでのウォーキング又は非常にゆっくりしたスピードでのジョギングとなります。
その他の運動(ジョギング、ハイキング等)として利用する場合
健康づくりのための適度な運動とは、前述のように、各人の最大能力の50~60%に相当する強度の運動とされています。このような強度に相当する運動は、 各人の年齢、性別、体力により異なりますが、各人の最大能力の50~60%に相当する運動かどうかを知る比較的簡単な方法として、運動時の心拍数を用いる 方法があります。以下に、各人の最大能力のおおよそ50%に相当する運動時の目標心拍数(年代別)と50%に相当する強度でどのくらいの時間運動すればよ いかを、1週間あたりの合計運動時間として示したので参考にして下さい。 なお、心拍数の測り方については、こちらをクリックして下さい。
表2 年齢階級別目標心拍数と1週間の合計運動時間
20代 30代 40代 50代 60代
目標心拍数(拍/分) 130 125 120 115 110
合計運動時間(分/週) 180 170 160 150 140
※目標心拍数は、安静時心拍数が概ね70拍/分である平均的な人が50%に相当する強度の運動をした場合の心拍数を示す。
健康づくりのための運動を行ううえでの一般的な注意点
運動を行う際は、下記の事項に十分注意してください。
  1. 自分の体力を考えてコースを決める。
  2. 運動は少なくとも10分以上継続して行う(1日の運動時間は20分以上が望ましい)。
  3. 運動は、継続して行うことが大切で、できれば毎日行うことが望ましい(少なくとも週2~3日以上)。
  4. 健康に不安のある人や循環器疾患、糖尿病などがある人が運動を行う場合は、運動前に医師に相談したり、健康診断を受ける。
  5. 体調の悪いときには無理をしない。
  6. 運動を行う前と後には、必ず準備運動と整理運動(ストレッチングや簡単な体操など)を十分行う。
  7. 運動中に体調が悪くなったときには、直ちに運動を中止する。また、必要に応じて医師に相談する。